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映画「国宝」を観ました

映画「国宝」を観に行ってきました。

私の身辺で国宝が話題になっている訳ではないのですが、なんとなく「国宝、見るなら今でしょ」みたいな空気に呑まれて行ってきました。(くどい)

李相日監督の「国宝」は歌舞伎の世界を舞台に、吉沢亮演じる喜久雄の半生を描いた物語。そういえば李監督の映画は「悪人」や「怒り」を観たことがありました。どの映画の原作も吉田修一だったんですね。(そしてこの国宝も)

映画は3時間と長丁場でしたが、俳優さんたちの美しい演技(歌舞伎)と熱量が素晴らしく、あっという間に時間が過ぎていきました。場面場面の切り替わりが早かったせいもあるかも。小説は読んでいませんが、映画で物語を表現するのは大変だったろうと思います。

そして同時に頭に過ったのが、チェン・カイコー監督の「さらば、わが愛 覇王別姫」。こちらは京劇を舞台にした中国映画なんですが、後で李監督が「さらば、わが愛 覇王別姫」を観ていつか自分もこんな映画を撮ってみたい。と語っていたようで、なるほど!それで!と手を打ちました。それに吉沢亮って、女形の程蝶衣役を演じたレスリー・チャンと少し被る気がしました。

さて、この二つの映画の対比は置いておいて、「国宝」で特に印象に残った場面を書きたいと思います。

田中泯さん演じる万菊がしゅん坊(横浜流星)に指導している時、チラ見してる喜久雄に気がつくと「あんた歌舞伎が憎くて仕方がないんでしょう、でもそれでもいいの、それでもやるの」と語った場面。

ヨーガの学びの中で、ラーガとドベーシャ(快楽と憎悪)という言葉があります。自分の幸せを好きと嫌いで判断する人が多いと思います。好きなものは「良い」、嫌いなものは「悪い」とジャッジしがちではないですか?

毎朝起きてアーサナの練習をすること、どうでしょう。練習をするために朝時間を作るのって大変ですよね。朝起きるために夜は早く寝る工夫をしたり、それでも疲れてもう少し寝ていたいと思ってしまう。。気持ちよく寝続けるのけ、それとも?

以前バガヴァッドギータのクラスを受けた時、先生が「チャンティングやプージャをするために毎朝早く起きるのは大変だけど、好きとか嫌いとかではないんです。もう少し寝ていたい、寝ていた方が気持ちいいと思っても朝起きる。ひとまず優先順位をそちらに持っていくんです。」と話していたのが印象的でした。

アシュタンガヨガの朝練も、寝ていたい時があっても、練習したくないなあ、って思ってもとにかくマットの上に立つ。(宅練の場合は特に)

そしてさらに、ぼんやりとTVを見ていたら猫を飼っている芦田愛菜さんが「猫って早起きなんです。餌をあげるために早起きしないといけないけど、起きるか起きないかの2択を毎朝迫られる。」とインタビューに答えていて、田中泯の万菊姉さんから芦田愛菜まで繋がってしまいました。(ちなみに芦田愛菜さんは起きて餌をあげるそうです)

ちょっと説明不足な文章ですが、そんなこんなの国宝でした。