Under The Same Sky

アシュタンガヨガを練習しています

思いあれこれ

「お前がベトナムにいても何もメリットない」

だいぶ前遠い昔に言われた言葉。

その人にはベトナム人の家族がいて、ベトナムで家族を養って生活する意志と背景があるので、割と正直に出た言葉なんだろう。私自身、メリットデメリットでいったら取り立ててメリットもなのかもしれない。

何年も前に言われた言葉だけど、未だに思い出すことがある。

f:id:wasami:20161012220036j:plain

先日ヨガスタジオでメディテーションのクラスをしているMartin(日本に7年住んでいたようで、日本語が流暢で驚いた。)とたまたま立ち話をした時に「君のヨガクラス、みんな楽しんでると思う。みんなの役に立ってるよ。」って話してくれた。

面識はあった人だけど、滅多に話をした事がなかったなので少し驚いたけど、素直に嬉しかったかな。

イギリス出身のMartinは、福島で東日本震災を経験して、その後にインドとネパールを旅してチベット仏教の道に入ったんだそうだ。

この時に「何かを所有していても跡形もなく壊れてしまうことがある、いつ何が起こるかわからない。諸行無常だ。。。」と思って日本を離れたんだって。

f:id:wasami:20161010105204j:plain

 実は私が仕事を辞めて数ヶ月時に、働いていた都市鉄道の建設プロジョクトの幹事会社が巨額の賄賂で新聞にリークされて、一緒に働いていた日本人ほぼ全員が帰国しなければいけない事態になっていた。

たまたま現地で食事の約束をしていて会って話をしたら、みんな相当心配そうな面持ちだった。もしかしたら自分が処罰が与えれるかもしれないって思う人もいたわけだし。。。

 

結果的には日本で数名在宅起訴になったり(責任取らされたって感じだよな)賄賂を受け取った側のベトナム人も相当重い刑が与えられたようだった。刑を受けた日本人もベトナム人も、皆知っているし関わりのあった人たち。しかも団体交渉した時に目の目に座っていた人たちが在宅起訴されてニュースで報道されている。。。

 

あゝ、諸行無常。。

本当に何が起こるかなんて分からないのよ。

f:id:wasami:20161012220042j:plain

思い起こすと、もしかしたらあのまま仕事をしていたら私も強制的に日本に帰ることになっていたのかもしれない。

ハノイでヨガを教えたりヨガを続けることもなかったのかもしれない。

仕事を辞める事になった時は悲しかったし、辛い気持ちになった。でも今思えばよかったんだと思う、多分。

f:id:wasami:20161012220056j:plain

それにあの出来事があったから、不思議とベトナムにまだ残れているような気もする。

もちろん、仕事を辞めて日本に帰らなかったのは私の意思なんだけど。

 

別に残ったからと言ってメリットがあると思った事はないし、生活していて心が折れそうになったりする事のもある。なんかこう、不義理な人に会っちゃった時は特に。笑

 

でも最近は毎日のように趣味で撮っている写真を見て感想をくれる人もいる。空気も汚いし言葉も分からない。騒々しいベトナムで暮らさなければいけないけど、写真を見て結構素敵なところに住んでるんだって思う事があるらしい。(ハノイに住むのはある意味修行だよね、Martinも言ってたな。それくらい住みにくい所です、実際は。笑)

それにヨガのクラスも続けられている、なんとかね。そしてクラス楽しんでくれているよ、役に立ってるよと声をかけてくれる人も少なからずいる。

 

なんかもう、それで十分なんである。